オカマバーが辛かった話
先日上司に連れられてオカマバーに行ってきた時の話。
何故オカマバーに行く事になったかは飲みの席でのノリである。
「じゃあ!フィリピンパブかオカマバーかどっち??」
と、究極の選択を迫られ、こちらとしては『なんかこちらの方がおもろい事起こりそうやんレトリィバー!』という感じだったのでオカマバーを選んだ。
店に入るとどうも上司は気に入っているキャストがいたらしく紹介された。その方はもうすでに70歳近いその道のプロの方で、御尊顔は笑点の歌丸、歌丸が女装した時の雰囲気に激似であった!
「おう!お前本当に歌丸に激似だな!!きもちわりー!」
「もうなによ!やめてよ!!!」
とTVで観たようなノリが行われる。
『ああ、俺苦手だ!』すぐそう思った。こういうのめちゃくちゃ苦手だ。TVでよく観るオカマをいじるノリとそれに対応するオカマキャラの方と言うのは個人的にものすごく苦手なのだ。『もし自分があちら側だったら……』というのを想像してしまう……。小さい頃から悩んで色々辛い思いや反対を押し切って性の問題を解決したり出来ていなかったりなのに、TVの芸人みたく扱われたり、そういう事を強制されたら俺泣いちゃうな。でもそういう世間の風潮があるから演じなきゃな……。みたいな事を思いながらやっているのかなと変な勘ぐりをしてしまう。もちろん接客業だし、務めてる以上そういうノリがあることは承知の上なんだろうけど、俺はそのノリや、自らそういうノリに持っていくキャストの方を見て
「いやいや!いいんだよ!!そういうキャラを演じなくて!!誰がなんて言っても君は君なんだから!春は優しくって残酷なんだから!!そういう部分じゃないとこで人を惹き付けてよ!!!!!」ってな気分満載で緑茶ハイをチビチビ飲んでいた。俺はこの「TVでこういう扱いをしてきたから、こういうノリで接しよう」戦争から降りる事にした。
歌丸はそんなノリが終始続いたので苦手かな?と思い、俺の目の前についた人コロチキのナダル似の女性と話すことにした。
「こんにちはー!!なにされてるんですか〜!(ニコニコ)」
「いや、会社員ですね。おもちゃ関連の」
「へー!休日とか何されてるんですかー!(ニコニコ)」
「あー…最近フェスに行きましたね!人間交差点っていう……有名どころだと最近話題のPUNPEEってとか、RHYMESTERとかの日本語ラップの方々が出てました。知ってますかね?」
「へー!そうなんだ!(ニコニコ)、日本語ラップ流行ってますよね!フリースタイルダンジョンとか!」
こんな感じの会話をしていたのだけど、相手の「分からないけど興味は持ってますよ、持とうとしてますよ!」的な雰囲気や常にニコニコしてる感じがめちゃくちゃ苦手だった。「いいよいいよ!!!そんなに盛り上げようとしなくていいのよ!!!!!趣味の話なんて極一部しかソリ合わないの当然なんだから!!!興味無いの分かるから!!!分からなくていいんだよ!!!分からないからって分かる範囲内のもので返してとかそういうことやらなくていいよ!!!分かんねー!とかそれでいいから!無理くり俺に合わせなくていいよ!」と思ってしまう……気を使われている感がすごい苦手だ。自然体でいてくれ!!と思ってしまう。俺はめんどくさいのだ。めんどくさい客なのである。
キャバクラは行ったことないがこういった気を使われる会話をされるのであれば絶対疲れるだろうなーと思い、まだ行けてない。俺は接客業の人に対してものすごくナチュラルさをもとめている。なんならめちゃくちゃ綺麗なキャバ嬢が片膝立ててお茶漬け食いながら「うんうん!(ズルズル)へー!人間交差点ね!知らないけど(ズルズル)あー!!美味えー!!!塩辛なかったっけ??」もう、これくらいのノリのほうが楽!好き!そんなキャストがいるのであれば是非行きたい!なんなら会話中にスマホいじってる位がいい!
「おい!興味ないんかーーーい!!!!」
ってのが出来るし。しかもそのスマホいじりが再配達申込み願いとか、今やらなくてもいいやりとりとかだと尚いい。自然体キャバクラ、流行るんじゃないかな??自然食品ブームだし。
その後、俺についてくれた無骨なIKKOという感じの人はものすごく良かった!基本俺は趣味の話くらいしか出来ない。趣味が合わなかったら相手の好きな物の話を聞くのだけど、世の中は意外と好きな物がある人の方が少ない。ただそのBUKKOは紅茶マニアとの事。人の好きな話を聞くのは大好きだ。何故?なんで?を解いていくのが気持ちいい
「なんで紅茶に目覚めたの?」
「コーヒーじゃなく紅茶の理由は?」
「美味しい紅茶ってなにが違うの?」
「食器で味とかほんとに変わる??」
「海は死にますか?」
「風はどうですか?」
「空もそうですか?」
俺はエジソン並みのなぜなに君なのでそういった質問しまくるのだが、好きを突き詰めている人は
「○○が✕✕だから紅茶は好き。食器もビンテージのヤツ買ったことあるんだけど、ものすごく飲み口が薄いのよ!やっぱ口当たりが違うの!!」
などどんな疑問に対しても答えてくれる。答えられるようにトライ・アンド・エラーを自ら行ってきた人なので、明確な回答が帰ってくるのだ!なんとなく程度の好きだと「あー…なんででしょうね…?なんとなく??」みたいな返答になってしまうと思う。突き詰めてる人は興味ないジャンルのマニアでもでも聞いていて面白いのだ。
と、書いていて思ったが、俺は楽しさを求めに行くのであればオカマバーでもキャバクラでなくて、興味を持った人であれば誰でもいいのか。取材がしたいのか。
取材記事のご依頼お待ちしております。
おおきち (@ookichiinmyhead) | Twitter
この流れる様な仕事依頼!!!