ふかわりょうさんについて

前回のオードリーのANNのゲストにふかわりょうさんが出ていた。これがもう最高で。

 

俺が一番尊敬している芸能人はふかわりょうである。あえて敬称略で行こう。

 

もちろん内Pなどでのイジられっぷりを見て「ふかわおもしれー」と思っていた時期もあったのだが、魅力に気付いたのは彼がやっていたラジオ「ロケットマンショー」であった。

ROCKETMAN SHOW(ロケットマン・ショー)は、2006年4月1日から2014年9月27日までJ-WAVEで放送されていたラジオ番組。ナビゲーターはROCKETMAN(ロケットマン)。略称は「ロケショー」。放送開始当初の番組名表記には「ROCKETMAN SHOW!!」と末尾に「!!」が加えられていた。番組は毎回異なる内容が設定される「メールテーマ」や「レギュラーコーナー」へのリスナー投稿の紹介と、毎回異なる選曲テーマに基づく「音楽」で構成されている。

ROCKETMAN SHOW - Wikipedia

 

オードリーのANNのふかわも、内Pでのふかわも勿論面白いかったのだけど、それはあくまで「ふかわりょう」であって、このラジオだけは本名「府川亮」マインドでやっていた番組だったと思う。色々な雑誌、新聞、エッセイなどでこのラジオの魅力が語られているのを見た、多分全部読んだと思う(といっても五回くらいしか取り上げられてなかったと思うけど)。だがどれも魅力を分かっていないなと思った。グダクダトークとかそんなんじゃないから!この人の魅力を一番理解しているのは何を隠そう俺である。これは誇張でもなんでもなくて、本当に好きでラジオに耳を傾け、ふかわりょうの考え方を叩き込んだから自信を持って言っている。

 

と、こんな事を考えている人は全国に何百人もいるし、それを含めての一番という訳でなく、あくまで俺の中で「俺は他の人よりもふかわりょうを分かっている!」という絶対的な感情が大切であって、みんながそれぞれに思い入れがあって根拠なく俺が一番って思っている。それが事実かはどうかは別にどうでもよいんです、本人がそう信じられるに至った背景があるってことがなんかよくないですか?俺が一番好きという根拠のない自信を持つための根拠があるって大切なんですよ。

 

ファンの中でもミーハーと思われたくなかった。ミーハーでもないし。本人から「おおきちくんは俺の事を本当に分かってくれてるね」って言われたかった。こんなに好きなのだから、そこらのファンと同じになっちゃいけないと思った。イベントなどで会っても絶対に握手やプレゼントなどはしなかった。あっ!でもただ発売した本のサイン会などは行ってたわ!握手とかはしないけど、イベントに必ず爪痕を残して気に入られようとはしてたわ!今、思い出した!泣かぬホタルが身を焦がすじゃないけど、アウトボクシングって感じの立ち位置でいたつもりだけど、サイン会で全く別の作者の本「梅宮アンナみにくいアヒルの子だった私」とかにサイン書いてもらうみたいに行為をしていたわ!すげー痛いファンじゃん!いやでも!常にふざけてるけど、なんか愛情は伝えるみたいな事してたけど、ふざけてるけど愛情はホンモノの人って伝わっていたと思う。伝わっていてほしい。

 

 

この人の何が好きかというと幼少期からずっと「あるある」と「腑に落ちない」に気付いていた人なんだなと思うところである。芸能界デビューと共に一言ネタでブレイクしたふかわさんなんですけど、今世の中で言われているあるあるネタって当時の彼が気付いていたんですよ。当時のネタ本見て下さい、今見ても「おーっ!」っとなるあるあるネタが揃っています。「ここ攻めるか!!」「こんなニッチな所を狙ったネタを!!」ってなるんですよ。この人はあるあるネタの定型を作り、かつやり尽くした人だなと思っています。もちろんあるあるの元祖は枕草子だとか色々ありますけども、このブログは個人ブログなので思った事を書きます。俺が王だ。

 

ロケショーの投稿コーナーに「ジャパニーズスタンダード」というあるあるネタを募集するコーナーがあった。この番組でのあるあるネタはもう3週目くらいに突入している、パーソナリティがふとした瞬間にあるあるを話すので、それを聴いたリスナーもそれに感化してネタを思い付く。この番組のリスナーは確実に他の番組のリスナーよりあるあるを摂取していたので、自然とこの番組内のあるあるネタガラパゴス化していた。

 

彼はあるあるネタをこう例えていた。

 

「小さい頃に川原でさ『キレイな石を拾う』って遊びをやったじゃない?あるあるネタってキレイな石みたいなもので、最初は足元を探せばそれなりに見つかるんだけど、もう今は足元もその周りも取り尽くしてしまって隣の国まで取りに行ってる」

 

そんな感じの事を言っていた。隣の国のキレイな石は日本とは違う輝き方をしているし、ほんとにごく僅かだけどキレイに輝いている部分がある石、みたいなネタがたくさん投稿されていた。優れたあるあるには共通点することがあって、聞くと芋づる式に当時の思い出を呼び起こしてくれる所だ。例えば前回の記事でエロい電話番号の話を書いた。知っていた方は当時の自宅で電話していた風景、来ていた服、ソファの破れ具合なども思い出したかと思う。そんな感じであるあるネタの周りには生活が必ずくっついている。

 

ふかわさんはきたあるあるネタに対して「あ!でもこういう事もあったよね!!」という補足力が凄い。あるあるネタよりもふと彼が言う「ネタ未満のあるある」が大好きだったのだ。洗濯物の話をしていたら「なんであのハンガーのボスみたいなヤツ(靴下とかを干す洗濯ばさみが大量についたハンガー)に干してる時ってさ、なんで傾きのバランスをとろうと逆サイドにも洗濯物干してバランスとろうとしちゃうんだろうね」というエピソードを話し、それが何かを考察する。みんながどうでもいいと思っていることにも理由があると考えてそれを求める。最終的に「あれは心のバランスの縮図」みたいな事を言って次の話にいく。俺はどうでもいい話が聞きたいのだ。

 

 

お気に入りのあるあるネタで「魚の暴れる力は強い」というのがあった。あるあるというかただ単に事実なのだけど、確かに魚は小さいくせに抑えてもなかなかまな板の上に収まってくれない。まさに「魚の暴れる力は強い」のだ。これが3週目のあるあるネタだ。

 

 

ふかわりょうはTVでスベりキャラやらイジられキャラとして扱われている。なぜそうなるかと言うと、どうも彼が常日頃から考えている事はめんどくさく、どうでもよく、長く、ツッコミを入れざるを得ない。ただそのどうでもいい話の中にキレイな石が混じっていて、TVでは求められていない輝きだったり、ラジオじゃないと輝きが分からないものだったりする。こういうのを感じるのにラジオは最適なのかもしれない。TVとラジオで大きく印象が違う彼を見て、自分が見てるものって本当に極一部なんだなと感じた。短い時間でインパクト残せる人も入れば、長い時間かけてジワジワが魅力が伝わる人もいるんだなと。そういう意味でラジオ向きな人っているんだなと。

 

彼のラジオをもう一回聴きたいなと思うのです。きな粉をかけてみたいものというメールテーマで4時間話せるラジオなんてもうないし、それに「アディダスのスタンスミスのベロのところに描いてあるおじさん」なんてメールが来るラジオ、面白すぎだろ。

 

こういうどうでもいい事を俺もずっと話していたいのだが、みんな興味がないみたい。俺にとっての平松さん(ロケショーでの相槌役兼包装作家)現れてくんねーかなー?