夏の魔物2017に行った
フジロックだったりサマソニだったりフェスってあんまり行かないのだけど、夏の魔物2017に行ってきました。
青森時代からこのフェスのラインナップが好みなのと、数々の逸話から興味があったのだけど行けなくて。
今年は川崎で開催って事だったので行きました。久保ミツロウ×能町みね子が観たかったナ……
基本ライブを見る時はシラフだと後ろで腕組みをしながら見る関係者ウォッチャーになりがちで、近年そういう物事を俯瞰で見て「俺はわかってる感」を出す自身の姿勢にウンザリ(うんこまみれのザリガニの略)なので、イベント事がある時はお酒を飲んで自身のこまっしゃくれ感を壊すことにしている。ホントに思うのだけど、俺はわちゃわちゃ騒いで「ウェーーーイ」と言える人間になれないから憎んでいるだけで絶対そっちの方が人生を楽しめると思っている。
アルカホリックで俺はソレを手に入れるのだ。
シャトルバス内で飲みやすくてアルコールが強い酒としてにごり酒を選んだ。
12時からの上坂すみれから観たかったが着いたのは13時過ぎだった。休日は昼まで寝ていたい。
入場したらオーケンとDOTAMAがやっていた。
SCOOBIE DO
中学の頃、スカパーの電波を隣から違法受信出来たのでPVとかの音楽情報をスペシャとかMTVから手にしてたんだけど、当時オススメ曲としてGET UPが推されておりそれでこの人達を知った。ツタヤで借りてめちゃくちゃ聴いていた。こういう学生の頃に観ていたバンドを今聴くと当時にハマっていたバンドの曲がフラッシュバックして聴きたくなってしまうことありません?
KICK THE CAN CREWとキンモクセイをすごく聴きたくなってしまった。
Wienners
好きなものについては徹底的に調べるタイプなのだけど、その中の一つがこのWiennersで。リーダーの玉屋2060%という人が作る曲が全部大好きなことに気付いて、この人が作曲した曲はアイドルの曲からアニソンまで多分全て買ってしまっている。
ワンマンでギチギチにライブハウスを埋めるバンドであるけれども、今回はあまり観客が多くなかったので初めて最前で観てしまった。
このバンドに関しては好き過ぎるので下手なことすら言いたくないのだけど、この人達がインタビューで「"かわいいアイドルがめちゃくちゃ激しい曲を歌って最後に中指を立てる"みたいな曲でオリコン1位に入りたい」みたいな事を言っていたのだけど、着実にそれをやってくれそうな気がしている。でんぱ組に提供したでんぱれーどJAPANって曲はまさにソレな気がするのだけど。
アイドルに提供した曲の中に彼らがインタビューで言っていた影響を受けたバンドや過去の自身の曲のフレーズを潜ませている所に、追っている身としては「ウッ!小賢しいマネを……!(最高!)」って感じてしまいます。
SA、ラフィンノーズ、有頂天
異文化が交わる瞬間が観るのがすごく好きなのだけど、夏の魔物とか氣志團万博ってまさにソレで。全く別の文化を持つ人達が同じ場所に集うってのが凄い好きで。氣志團万博で初めてバンギャのノリを見た時に「アイドルヲタのノリと微妙に違うけどほとんど同じだ!!」って発見が面白くて。お互いのガラパゴスっぷりが絡むのを見るのがめちゃくちゃ面白いです。こんな世界もあったのか!!って感じで。
で、こちらの3バンドは80年代に活躍したインディーズバンドって括りでいいのだろうか?(インディーズ御三家のウィラードが入ってないけれど)
SAとラフィンのファンの格好が皆パンクスで
鋲ベルト!ケツ当て!モヒカン!タトゥー!スパイキーヘア!って感じで。
で、それらがみんないい歳したオッサンとオバチャンで「あ!この人達、当時はめちゃくちゃヤンチャなパンクスだったんだろうな」って感じで。ファン同士で同窓会的な感じもあって見てて微笑ましかったです。ヤンチャな格好を引きずっている人もいれば、腹が出たいわゆるオッサンなのに曲中に暴れてるのを見ると「うああーーー!俺も50歳になってももクロ再結成とかしたらこんな風景の一部になるんだろうな!」と楽しみになりました。
普段の生活じゃ潜んでいて分からない、もしくは関われない人が一同に介しているっていう感じが見られたのがすごくヨカッタです。
有頂天は『君はGANなのだ』しか知らなかったので聴けなくて残念。
BiS
ももクロにハマっていた時、ももクロからBiSに流れていく友人が多かったので、BiSはなんとなくワンマンを観に行ったりはしたのだけどそんなにハマれなかった。そのワンマンライブ後、ライブでやってた曲を気に入ってずっと聴いていたらハマってしまい、それからすぐ解散ライブが発表されて。行きたかったのだが仕事の都合上行けず。
BiSHも気になってんだけど最初の音源を買ったくらいでそこまでハマれず、ずっと旧BiSを聴いていた。
で、BiSキャノンボール2014を観たらBiSが仕掛けてきた行動の凄さに遅まきながら感動してしまって「WHO KiLLED IDOL?」とか「BiS誕生の詩」も改めて観て「ああ!もうこういう手法大好き!!生で体験したかった!!」ってハマっていって。そんな感じでBiSは常に一歩遅れでハマっていました。
で、今回やっとハマった状態で念願の生BiSを見れました。
ただセットリストは新BiSの曲がほとんどで、新BiSファンにとっては旧BiSに頼らないという宣言に見えたライブだったそうで。新BiSの曲はあんま聴いてなかったのだけど多分今回キッカケで聴きます。
ラストに旧BiSの代表曲であるnerveをやってくれたので、初めて振りコピが出来て満足感ありました。
CHAI
トリを大ステージの大森靖子か、なんとなく気になっていたCHAIか迷ったのだがCHAIを選びました。いや、大森靖子ルートでも楽しめたんだと思うんですけど、ほら、イアン・マッケイのセリフで「本当に面白いことは常に少数の目の前でしか行われない」ってのあるじゃないですか?コロコロでなくボンボンを選んだ精神の持ち主である僕はCHAIを選んだのだけど、これがめちゃくちゃヨカッタ。
裏が大森靖子っていうめちゃくちゃ強いカード、じゃあ彼女たちは何をしてくるのかっての気になるじゃないですか?
そしたら
「宣伝でーす♪CDが出ました〜♪1600円で売ってるよー♪」みたいな歌をメンバー全員が踊りながら歌い始めて。身構えていたらすごーいゆるーく始まってので「アハハハ、最高!」って感じで。
んで、ゆるーいコールアンドレスポンスを求めてきたかと思ったら、声が小さいって理由で観客をdisりはじめて
「こういう時声を出さないのは後ろにいるメガネの男〜〜♪」みたいなMCも的を射てて最高で、やっとコールアンドレスポンスが成功したかと思ったら
バッ!!!!
っと、次の曲の激しいイントロに入りまして。
その緊張と緩和がかっこよすぎて!最低限の力でガッっと惹き込まれてしまった気がしましてね。
思わず「何だよコレ(笑)カッコよすぎるだろ!!」って笑いながらキレました。
ZAZEN BOYSの後に観たバンドだったのとガチャガチャしたバンドが好きなのもあったのだけど、ユルさが新鮮で。
上手いとか下手とか、男とか女とか、音数が多いとか少ないとか、速いとか遅いとか関係なく誰にでも"勝ち"にいく方法があるんだなと思いました。
ライブとかTVとかでも爪痕残すような人に惹かれるのですが確実にCHAIが夏の魔物のソレでしたよ!!!
ヨカッタっす。夏の魔物はまた行きたい。