性善と性悪を同日に味わった
ももクロくらぶエックスオーエックスオー!?楽しそうだな…… pic.twitter.com/pmGJbyfLpR
— おおきち (@ookichiinmyhead) 2018年2月10日
ももクロが4人になっての初のライブということで観に行きました「ももクロくらぶxoxo バレンタインイベント2018」。ももクロがやってるラジオのイベントではあるが、実際はフツーのライブ+企画という感じのイベントである。ガッツリライブでないことは分かっているのに横浜アリーナ2days+ライブビューイングってすごくないですか?
観に行ったといっても、行ったのは映画館でのライブビューイングだけども。バレイベの初回は実は観に行っている。
なんというか好きなモノを書くと文章に体重が乗るのでよい。上のエントリを書いたからこそ自分の気持ちを咀嚼出来た気がする。上のエントリをまとめると
「2011年ごろ追ってたけど飽きてしまったももクロが新体制になったのをキッカケにほっとけなくなったのでもう一度ライブに行こうと思った」
という話なのだが、実際今回のイベントを見て俺は感動してボロボロに泣いてしまった。
ライブが始まるまでは
「あの曲の歌詞の割り振りどうなるんだろう?」
「自己紹介ソングとかどうなるんだ?」
「5人だからこその曲とかあるだろうに?」
とか思っていた。
最近はももクロとエレカシをずっと聴いていたのだ。離れていた時期の曲は1mmも聴いたことがなかったので、一応シングルを買い漁りカップリングまで聴いておいたのだけど、自分が当時思っていたような「これじゃないんだよ!!」感は薄く、聴けるものばかりで「ザ・ゴールデンヒストリー」とか「chai maxx zero」とか気に入って聴いている。これは俺が求めるものが変わったのか、あちらが提供するものが変わったのか……。
あと3rdと4thを聴いて「これ……めちゃくちゃいいアルバムなのでは?」となっていた。特に清竜人作曲のデモンストレーションとイマジネーションが素晴らしく、特にイマジネーションは「これは……俺の大好きなミライボウルの系譜を継いでいるのでは?」とか思いながら人に勧めてしまったほどだ。というか、清竜人の曲はでんぱのディアステージへようこそもすごく良かったので清竜人25のアルバムを2枚とも買ってしまった。この人が作るジェットコースター感の虜である。ものすごく玉屋2060%に近いものがあると感じている。
バレイベの話に戻ると一発目の怪盗少女でボロボロ泣いてしまった。冒頭で各々の名前が歌われるこの歌、メンバーが一人減って歌詞がどうなるのかと思っていたら「れに かなこぉ しおり "ささき"あやか♪」とあーりんだけ本名が呼ばれる様になっていて「あーりんっぽいし、かつギャグにもなってて最高!」となった。あーりんを名字で呼ぶと怒るというももクロのノリがあるのだが、こういうキャラクター性を込めるのがヒャダインはものすごく上手い!あと、その人がその時にしか出せない声を切り取ってパッケージするのが最高でエビ中のえびぞりダイアモンド!の安本であったり、サンタさんの夏菜子ちゃんの下手くそな感じであったり聴くたびにニヤニヤしてしまっている。
ライブのトークゾーンを聴いていてもはこの子達はほんとに変わらないなと!4人の仲の良さとかグダグダなトークとかに「永遠に続いてくれ!」と思った。夏菜子ちゃん前髪あると大人っぽいなーっとか、5人だとキャラクター感があったんだけど4人だとなんか大人っぽいグループだなーとか、2日めのデコ全開夏菜子ちゃんは「ああ〜〜!!かわいーー!!」ってなったりとか、れにちゃんが客のボウズのオッサンをナデナデしてオッサンがめちゃくちゃニヤニヤしてるのを見て「そう!れにちゃんのこういうとこ虜だろ?ファンに後ろからカンチョーする様な子なんだぞ!!」と得意気になったりしたり、自身のチャームポイントを言うゲームでれにちゃんが「歯茎がちょっと出てる」「顔が長い」って言ってて「そこがチャームポイントなんだよッ!」ってニヤニヤしながら言ってて「そうそう!俺が好きなのキミのそういうとこ!」ってずっとゲラゲラしてしまった。
「ガッツリライブだけで余計な演出なくても魅せられるのに!!」と昔は思っていたが、今見るとこういう綻び(ほころび)が見えるから魅力的に映るのかな?とも思ったり。多分、この茶番が新規ファンの獲得や使い捨てにならないグループとして必要なのかと穿った目で見てみたり。
ももクロを見て思うのは「性善だなー」ということだ。性善な4人がちょっとふざけた大人達に騙されて素直にノッてたら大きなウネリが生まれて皆が巻き込まれていたなと思う。ストーリーを体感出来て、歌詞と現状がリンクする瞬間があってそこにグッと来て俺はハマっていたんだなと再確認出来たライブだった。行ってよかった。
ももクロが性善だとしたらBiSはその逆だなと思う。同じ日にアイドルキャノンボール2017を観に行った。
俺は劇場版アイドルキャノンボール2017が観たかったので劇場版アイドルキャノンボール2017へ…… pic.twitter.com/EOMQsmCdIg
— おおきち (@ookichiinmyhead) 2018年2月11日
アイドルキャノンボールはBiSの事務所WACKの新人オーディションを行い、その裏で別の大人が悪い企みをして、それに惑わされるメンバーを撮ったゲーム&ドキュメンタリー映画だ。
いや性悪はプロデューサーのじゅんじゅんなのだけど。この人はほんとドン・キングみたいな人で性悪だけどプロデューサーとしての手腕が凄くて、この人の仕掛けを追っていくと必ずドラマが起きるしトラブルも起きる。ただトラブルすら「じゃあこれをどうしたら面白く、かつ利益を得て回収するか」というトラブル大喜利精神この人は持っていて、ちゃんと面白く回収する(つまらなくなりそうならすぐ辞める)のでめちゃくちゃ好きだ、めちゃくちゃプロレスラーだと思う。武道館でライブをするはずだったが諸事情で取れなかったのでじゃあって何倍も大きい横浜アリーナを「BiSなりの武道館」としておさえてそこで解散ライブをやってしまう(空席も多くあった)という『短期的には損 長期的にはかなりの得』なのか損は必ず回収するやり方で、舞台でも必ず爪痕を残すやり方はリアルタイムで追いかけたくなる、リアルタイムで巻き込まれないと分からない魅力がある。しかもBiSなりの武道館でも裏で大人がBiSを騙しているのでホントにコワイのだが、追い詰めて追い詰めてメンバーの本性が炙り出されると心が動かされる。やっぱり人はストーリーを見たいんだなと。
自分が育てて来たアイドルの解散ライブですら企画の一つとしてドッキリをやるって凄くないですか?このへんはBiSキャノンボール2014を観てください。
ただももクロの後のコレは逆すぎてちょっと観ていてキツかった。なんだかんだで俺はピュアなハートの持ち主なので好きな人がコレに巻き込まれたら観てらんねーなーってなってしまった。